「銀の現物」の購入を検討していますか?
この記事では、銀投資をする上でのリスクと注意点をご紹介していきます。
銀の購入時の6ポイント
私は、これまで何十本も銀の現物を購入した経験がございます。その結果、「あ~これを知っておきたかった」と感じることがいくつかあります。本日は、この辺りの情報を共有させていただきます。
その前にまずは、銀投資のリスクを確認していきましょう! 投資ですから常に相場の変動があります。買った時よりも安くなったり、高くなったりする可能性があることが前提です。当然、この相場の変動により、損をすればリスクと考えられるでしょう。
ただし、どんなに「相場上で損」をしても、銀自体の需要は変わらず存在する。そして、少なくても株券、債券等、紙幣のように存在自体が「無価値」になることはあり得ないです。よって、ご自身のリスクのとらえ方次第で銀投資は、とても都合がいい存在になるかと思います。
上記のリスクを前提にして以下6つのポイントがあります!
- スプレッドが大きい。(購入価格と売却価格の差)
- 新品でも傷物!?
- 銀にこだわりすぎない
- 基本キャンセルは不可
- 刻印の有無を確認
- 適切な保管方法を知る
1.スプレッドが大きい。
例えば、
- 銀を1g70円で購入
- 銀を1g50円で売却
この場合、70-50円で20円の部分がスプレッドです。基本的に、銀の現物は、このスプレッドが大きいです。特に日本貴金属協会に加盟する会社は、販売時も買取時も「手数料」を取るため、スプレッドが大きくなりやすいです。
ただし、何らかの有事が起きた際は、スプレッドがどうのこうの~というお話ではないため、銀の現物を所有する上では、売却益を狙わない限り、さほど重視しなくても良いかな?と考えております。
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2.新品でも傷が有り!?
銀のインゴットを購入し、 商品を受け取ったときの一コマ。
「銀のインゴットの新品を買ったのに、側面の加工が汚い!」
又は 「表面が何となく波打っている。中古品を買わされたのではないか!?」
と感じます。しかし、新品の銀現物でも、側面などに切り出し加工の跡が残っている場合が多いです。もちろん、これは、LBMA(世界の貴金属の基準となる組織)のメーカーでも同じです。
やはり、銀の現物は、こういう物だと考えて受け入れるしかなさそうです。ちなみに、当店の製品は、すべて「新品」です。この新品であっても切り出し加工の跡がある場合が多いです。(カナダシルバー等は少ないです。)
関連的な疑問:傷があると価値はどうなる?
では、仮に新品×傷がある場合は、 その価値は下がるのでしょうか? 答えは、ほぼかわらないです。この理由は、銀の査定基準にあります。銀の査定項目は、次の2つです。
-
- 純度(純度の品質を担保するためにメーカーが重要)
- 重量
一部の限定品を除き、基本は純度と重量が基準になるため、表面の傷の有無と査定額に因果関係はございません(銀を溶かせば、すべて同じだからです)
3.銀にこだわりを持ちすぎない
こだわりの例
- 銀のコイン(普通、プレミア等、記念品等を含めて全て該当)
- 銀のインゴット(1ozや5oz)などの小さな単位
- キャラクターが印字されている物
- 何かの記念で発行されている物
既述の通り、銀の査定は、純度と重量の2つが基準です。逆に言うと、これら以外の部分は査定の対象になりにくいため、できるだけ余分な費用が含まれていない物を購入することが重要です。(装飾の有無と査定額には、さほど関連性がない)
- 100gの無加工の銀
- 100gの装飾している銀
上記2つの査定額は、ほぼ同じ可能性が高いです。このような理由から、銀を現物資産として購入する場合は、コインよりもバー。バーの中でもより大きな単位の物を選ぶ方が良いといえます
4.基本キャンセルは不可
5.刻印(メーカー、純度)の有無を確認
6.保管方法を検討
- 防犯上
- 銀の変色上
銀は、貴金属の中でも安い物であるため、どうしても物自体が大きくなります。よって、これをどのようにして防犯上、安全に保管するのかが重要にです。例:自宅金庫、貸金庫など。貸金庫の場合は、政府の手が入りやすい点も考慮しておきます。
また、銀の防犯上の保管と共に銀の変色を防ぐための保管を検討する必要があります。銀は、空気と触れることにより、硫化や塩化の被害を受けます。これらの被害を受けると、銀の表面が白くなったり、黒くなったりします。場合によっては、ボロボロになることもあります。そのため、これらの被害を防止するために、銀を真空化したり、活性炭の近くで保管するなどの工夫が必要になります。
詳細:銀の適切な保管方法を解説
まとめ
- 銀は、購入と売却価格差(スプレッド)が大きい。
- 新品でも傷がついている可能性があり
- 銀の査定は重量と純度→銀にこだわりすぎない。
- 基本的に注文のキャンセルは不可
- インゴットの表面にある刻印の有無を確認
- 適切な保管方法を理解する。