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【金本位制のデメリットとメリット】廃止の理由等を含めて解説!

金本位制 預金封鎖

銀などを購入していると「一体、お金とは何か?」と疑問に感じることが多いです。

例えば、一万円札は「10000円」と書かれています。しかし、あえて捻くれてみると、単なる「紙」とも考えられます。 一体、一万円って?と疑問に感じます。

そこで、この記事では「金本位制(きんほんいせい)」について、簡単に説明していきます。なお、2021年現在、金本位制を導入する国はなく、管理通貨制度が導入されています。

金本位制とは?

金本位制とは、金(ゴールド)の価値を基準にして、通貨を供給することです。通貨(紙幣)は、そのままでは無価値ですね!単なる紙に過ぎません。その紙に何らかの価値を与えないといけないです。これが「金との引換できる権利」です。

例えば、10000円分のゴールドが手元にあるとしましょう。理想は、このゴールドと物をそのまま交換することです!ただ、実際にそれをすると、保管や携帯性の部分でも問題が出てきます。

そこで、いつでもゴールドと引き換えができる「紙=紙幣」を発行し、これを使い、物と交換できるようにしました。これが「金本位制」です。ちなみに、ゴールドと交換できる紙幣を「兌換紙幣(だかんしへい)」と言います。

  • 10000円分のゴールドと引き換えられる紙
  • 5000円分のゴールドと引き換えられる紙
金本位制

各国の金本位制の導入時期は?

金本位制は、19世紀の半ばに登場。1821年には、イングランド銀行、その後、オーストラリア、カナダ、アメリカなどが次々と導入しています。1910年までには、日本を含むアジア地域でも導入されています。

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金本位制のメリット、デメリット

金本位制のメリットとデメリットは、次の通りです。

  • メリット1:通貨の価値が安定する
  • メリット2:輸出国は、どんどんと金を蓄積できる。
  • デメリット1:所有する金以上の紙幣を発行できない。
  • デメリット2:輸入国は、どんどんと金を流出させる

金本位制の廃止理由と各国の対応

金本位制は、1871年から1914年までの約50年しか導入されていませんでした。維持できなかった理由は、次の2つです。

  1. 第一次世界大戦により政府の財政が悪化。
  2. 金の供給が世界経済の成長に追い付かなくなった。(金の輸出禁止)

第一次世界大戦が勃発したことにより、それを賄うお金が必要でした。ところが金本位制の下では、紙幣は、金の量を軸に発行していたため、とても足りませんでした。そこで、金本位制を停止し、無秩序に紙幣を発行しました。

その後、敗戦国になった国は、賠償金に応じるために、さらに紙幣を発行したため、紙幣の発行量が供給過多になり、いわゆるハイパーインフレーションを発生させました。この時点で金本位制の欠点が明らかになっていました。

第一次世界大戦後は、金本位制を復活させましたが、今度は「金の供給量と世界経済の成長スピード」が合わなくなりました。金の量に基づき紙幣の発行量が決められていたためです。

=金の供給量の減少=紙幣の減少→ デフレに陥りました。

その後、ニクソンが金と米ドルの交換を停止すると発言(ニクソンショック)したことにより、金本位制が崩壊し、中央銀行が通貨を発行する管理通貨制度に移行しました。

管理通貨制度

2021年現在、現在は、金本位制は終了し、代わりに管理通貨制度が導入されています。管理通貨制度は、金の価値に基づかず、各国の中央銀行が独自に紙幣を発行する仕組みです。日本でいえば「日本銀行」、アメリカは「FRB」がこれに該当します。

各国が所有する金の量に基づいて発行しているわけではないため、紙幣(日本銀行券)を持っていてもゴールドに換えられません。(不換紙幣)やはり「まやかしのお金」であると言えます。

管理通貨制度のメリット、デメリットは、次の通りです。

  • メリット:金に限らず自由に紙幣を発行できる。
  • デメリット1:紙幣自体に価値はない。
  • デメリット2:インフレになりやすい。

紙幣に価値がないという理由

金本位制の時代は、紙幣は「いつでもゴールドと換えられる物」であったため、ある一定の価値があります。しかし、管理通貨制度では、どれだけ紙幣があっても金に交換はできません。つまり、金本位制の時代の紙幣よりも価値が下がっていると言いますか「無価値である」と言えます。

  • 金本位制は、単なる紙に金を紐づけることで価値を担保
  • 管理通貨制度は、何の裏付けもなく「価値があるかのように」見せる仕組み

実際、2020年から流行している流行病の蔓延により、各国は、通貨の供給量をぐっと増やしています。通貨の供給量を増やすことは、既存の通貨の価値が下がることを意味します。(インフレ)

よって、紙幣は、単なるまやかし。価値があるように見える「紙切れだ」との考え方がうまれます。やはり、それ自体に価値がある「現物資産」の所有が重要になりそうですね!

まとめ

  • 金本位制は、所有する金の価値に基づき通貨を発行すること
  • 金本位制の下で発行された紙幣は、金に交換することができた。
  • しかし、金本位制の供給量は、世界経済拡大のスピードに追い付けなかった。
  • そこで導入されたのが管理通貨制度。
  • 管理通貨制度は、何の裏付けもなく、通貨を発行する仕組み
  • 少し悪い見方をすれば、単なる紙切れに過ぎない。
  • 紙への信用は一定にして置き、真に価値がある現物でも所有ることが大切

参考文献:なぜ、1%が金持ちで、99%が貧乏になるのか? 著者:ピーター・ストーカー

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